こんにちは。マツイkoubouの タカキ マツイ です。
今日は、一番身近な菩薩様「地蔵菩薩」についてです。
お地蔵さんと呼ばれ親しまれています。
最近ではテレビや映画の影響で怖いイメージもあるかもしれません。
暗闇に並ぶお地蔵さんたちは怖いものがあります。
お地蔵さんは菩薩
お地蔵さんは、千手観音や十一面観音、弥勒菩薩と同じ菩薩様です。
菩薩とは、悟りを求めるもので
仏の次のものです。
如来>菩薩>明王>天部
といった階層があります。如来は悟ったもの、釈迦如来などが有名です。
地蔵菩薩は生涯菩薩であることを決めたもの
地蔵菩薩(お地蔵様)は生涯如来にならず、菩薩のまま
衆生(生きとし生けるもの)を救うことを決めています。
(すべてのものを救うまでは如来にならない)
弥勒菩薩が世界を救いに来る56億7千万年後まで
この世のあらゆる人々を救うために各地を動き回ります。
そして、地蔵菩薩は弱いものの困難から救済に行きます。
菩薩といえば、悟りを開く前の釈迦の姿をしている
(=釈迦は王族だったので豪華な貴金属などの装飾品を身に着けています)
のに地蔵菩薩は、衣に坊主姿です。
これは、各地で困っている人々を救うために旅をしているためだと
いわれています。
なぜ坊主姿なのか?
わたしが気になったのは、本当に菩薩なのかということです。
なぜなら、ほかの菩薩様は髪を結い宝冠をかぶっているのに
お地蔵さんだけは坊主頭だからです。
このことについて調べますと、お地蔵さまは
菩薩のなかで一番身近なものであるからという説明に
一番合点がいきました。
確かに今でこそ見かけることは少なくなりましたが、
昔は(20~30年前)そこら中にお地蔵様がいたような気がします。
お地蔵さまのご利益は
子どもの身代わりになり守ってくれる。
子どもを守ってもらうために、そこら中にお地蔵さんを作った。
そして、お地蔵さん自身も子どものような造形になっていき
よだれかけをつけているものも作られるようになった。
また、赤いよだれかけをしているのは、赤色が魔よけの色だからです。
お地蔵さんは弱いものから優先して救済していきます。
弱いもの=子どもです。特に昔は幼くして亡くなってしまう子どもが
たくさんいたと聞きます。
そのため、自分の子どもを健やかに育つようにと地蔵信仰が盛んになったのだと思います。
昨年、東寺展で見た地蔵菩薩や
運慶作の地蔵菩薩などと
道端のお地蔵様とを比べるとやはり違いを感じます。
やはり東寺展で見たお地蔵様は 近寄りがたいというか菩薩様なのです。
仏師が作った菩薩としてのお地蔵様と
一般の人々が、子どもの健やかな成長を願って作られたお地蔵さんとでは
同じ地蔵菩薩でも、時を経て別物としてとらえられているように
なっているのかもしれません。
それでは、また。
タカキ マツイ
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